2010年度税制改正事項

 

いろは読者の皆様こんにちは。
毎年、年末年始にかけて新たな税制改正法が発表されていますが、昨年度末にオバマ政権が調印した個人所得税に関する税制改正法並びに関連事項を簡単にご紹介いたします。

電子申告の義務化

2010年度より、ある条件を満たしたタックス・プリペアラー(申告書作成者)が個人所得税申告書(Form 1040)を作成した場合には、電子申告 (e-file) をすることが義務付けられました。電子申告は過去にも推奨されていましたが、こうして義務化されたのは今年が初めてです。もちろん特定の条件を満たしていないタックス・プリペアラーや個人で申告書を作成する場合には、従来の紙での提出が認められています。また、連邦申告書同様に各州(例えばNY)などでも今年より電子申告の義務化が始まり、まだ義務化をしていない他の州でも今後同様に義務化を進めていくものと思われます。

代替ミニマム税基礎控除の増額

2010年の代替ミニマム税基礎控除額が、夫婦合算の場合$45,000から$72,450へ、夫婦個別申告の場合$22,500から$36,225、そして独身者の場合$33,750から$47,450へとそれそれぞれ増額されました。さらに2011年には、控除額がそれぞれ$74,450、$37,225、$48,450へと引き上げられます。実は税金の計算方法には二通りあり、納税者は通常の計算方法で算出された税金もしくは代替ミニマム計算方法で算出された税金のどちらか多い方の金額を支払う仕組みになっています。代替ミニマム税基礎控除額とは、後者の代替ミニマム計算方法で算出された税金の控除額の事を指します。

自動車マイレージ控除の減額

2010年度の自動車マイレージ控除額が事業用・医療用共に現行の1マイルに付き55セントから50セントへ、24セントから16.5セントへ減額されました。

給与税の減額

2011年度の被雇用者負担の給与税(Social Security Tax)が6.2%から4.2%へ引き下げられました。なお、雇用者負担の給与税 (6.2%) およびMedicare Tax (1.45%)に変更はありません。

[2011年度給与税一覧表]

 

被雇用者負担

雇用者負担
Social Security Tax

4.2%

6.2%

Medicare Tax

1.45%

1.45%

雇用促進法

2010年2月4日から2010 年12月31日の間に失業者の雇用を始めた雇用主は、雇用者負担分の6.2%の給与税が2010 年3月18日から2010年12月31日までの分に関して免除となります。被雇用者負担分は従来通り徴収されます。また、上記に該当する社員を1 年間継続して雇用した場合、雇用主は対象社員毎に$1,000 または1 年間の給与の6.2%のいずれか少額分の税額控除を2011年の法人税から税額控除として減額できます。

医療保険制度改正法

2010年3月31日より、27才未満の扶養家族も医療保険がない場合は親の雇用主提供の医療保険で補償されることが出来ます。また個人事業者は、事業主及びその家族(27才未満の扶養家族を含む)の医療保険負担額を自己雇用税を計算する際控除することが出来ます。

外国銀行口座開示義務の強化

ある一定額の残高を超える外国銀行口座をお持ちの場合、様式TDF 90-22.1 を米国財務省に提出する義務がございます。開示義務は当該年度中に、全ての外国銀行口座の合計額が$10,000を超えた場合となっておりますので、たとえ年度末合計残高が$10,000以下であったとしても年内に一度でも$10,000 を超えていた場合には開示する必要があります。

申告日

ちなみに今年の個人所得税の申告期日は例年より3日遅い4月18日となっています。もし万が一申告期日までに提出が間に合わないようであれば、Form 4868を提出し延長申告の手続きを取れば6ヶ月の延長が認められます。ただし延長が適用されるのは申告書の転出期限のみで、税金の納付は4月18日となっておりますのでご留意ください。

なお上記は税制改正法に関する概要ですので、個人的に税金の事で質問のある方は専門家へご相談ください。

 

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