消費税(その3:オンライン・ショッピングと消費税)

 

 
最近インターネットで物を購入し今まで加算されていなかった消費税が請求されてビックリした経験のある方はいらっしゃるのではないでしょうか。消費税を払っていなかった買い物に対し税金を取られ疑問に思っている方もいらっしゃると思いますので、今月はオンライン・ショッピングと消費税の関係についてご紹介いたします。

 

消費税の仕組み

消費税は物を売買する際に購入者側に課税される税金で、通常売値に対し各地方自治体(州・市・特別地区)が設定した税率がかけられる仕組みとなっています。ご存知のとおり課税対象項目や課税条件は各州によって異なっていますが、一般的には物品が最終消費者によって購入された時点で課税されます。また各地方自治体が消費税を徴収するためには、最終消費者に物が購入されると同時に、税金を徴収する義務、ネクサス(因果関係)が販売側に発生している必要があります。

 

[因果関係 (ネクサス)]

一般的に次の何れかが当てはまる場合は、その該当州で因果関係が発生します。

  • その州内に物理的な建物(事務所、倉庫など)を所有している場合
  • その州内に従業員が働いている場合
  • その州内に有形または無形資産を所有している場合
  • その州へ定期的に営業の為に従業員を送り込んでいる場合

 
法律の抜け穴

現行の税法は、因果関係が発生しない売買に対して消費税の徴収を認めていないため、インターネット小売業者はこの税法を巧みに利用し、店舗を構える従来型の小売業者に比べ税金面で有利な戦略を展開してきました。

例えばテキサス州に従業員がおらず、事務所や倉庫などの建物も所有していない小売業者は、テキサス州での売り上げに対し消費税を徴収する義務が発生しません。そのため商品を安く消費者へ届ける事が出来るだけでなく、税金を徴収し各州へ納付する手間も同時に省くことが出来るため、経費の節約にもなりました。本来なら消費税という形で税金を払う必要があった消費者側にとってインターネット売買は、出費を減らせる手段として魅力的に映り、逆に税収益として徴収できるはずの税金を取り損なった地方自治体にとっては大きな損害となりました。

 
近年の動向

オンライン・ショッピングが主流になる以前に施行された消費税の課税基準は、現在のビジネスモデルを反映していないため、昨年の11月に Marketplace Fairness Act(法案番号 1832)が上院議会に提出され、今後審議される予定となっています。この法案が可決されれば、ある一定額以上の売り上げのある小売業者に対し因果関係の是非に関係なく各州政府は商取引が行われた時に消費税を徴収する事が可能になります。ただし法案の適用を受けるためには各州政府は現行の消費税法を簡素化する事が条件として盛込まれています。

余談ですが、オンライン小売業最大手のアマゾンは、去る7月1日よりテキサス州の全ての売り上げに対し消費税の徴収を始め、またネバダ、バージニア、インディアナやテネシー州でも2013年に徴収を開始する事で各州政府と同意に至っています。

 

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