帰任前の注意事項

 

米国での勤務が終了し日本への帰国が決まった方々は、帰国前にいろいろする事があると思われますが、税務上の面で特に注意して頂きたい事項を以下に考察いたしました。

 
[ 帰任前の注意事項 ]

  1. 住所変更

通常の郵便物のみならず、IRSからのチェックや通知などの重要書類は、確実に連絡の取れる住所に変更する必要があります。殆どの方が、郵便局で郵便物の転送手続きを行いますが、IRSへは住所変更の連絡を行っていないのが現状となっています。

 郵便局による郵便物の転送は、ある一定期間に限られているため、それ以降の郵便物は指定の住所へは配達されなくなります。転送終了以降も大事な書類が届けられるように、住所変更申込書(様式8822)をIRSへ提出することをお勧め致します。

 

  1. 銀行口座

米国に銀行口座を残す場合、帰国後は米国税法上非居住者となるため、米国の金融機関から受取る利息収入(米国源泉所得)は非課税となります。だたし、特に何の手続きもしないまま帰国されると、利息収入に対し源泉徴収や利息の情報をIRSへ報告され、面倒な事になりかねません。

そのため帰国前に、受給者が米国税法上非居住者である事を証明する書類(様式 W-8BEN)を各金融機関に提出し、源泉徴収を避ける手続きをしておく必要があります。

 

  1. 引越し費用

引越しに直接係わる費用(運送費・宿泊費を含む旅費)以外(例えば移動中の食費等)を会社側が負担した場合には、その金額を所得の一部として認識する必要があります。

 

  1. 出国許可書

米国で課税対象所得を得ていた方が国外に出国する時は、IRSから出国許可書 (Sailing Permit) を入手する事が義務付けられています。出国許可書は、納税が適切に行われている事を証明する書類で、最寄のIRS事務所で必要書類(様式 1040C)を提出する事により入手が可能です。出国の際に係員に提示を求められたら見せる必要がありますが、実際に提示を求められる事は殆どありません。

 

  1. 再渡米・入国

帰国後事情により米国へ再入国される場合、帰国後の米国滞在日数が10日を越えてしまうと、滞在最終日までさかのぼり米国居住者として取り扱われますので、帰国後の再入国には細心の注意を払う必要があります。

 

  1. 税務申告

日本へ帰国された方(米国市民・永住権保持者を除く)は、米国税法上非居住者となりますが、申告義務の上限を超える米国源泉所得があった場合は、米国で所得税の申告をする必要があります。

非居住者または二重身分として申告をされる方は、申告書と共に居住終了宣言書を一緒に提出する必要があります。

 

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