個人所得税申告の準備

 

今年も残り僅かとなりました。来年の2月頃からは個人所得税申告のシーズンが始まりますが、いざ税理士から所得の情報を求められ、手元に情報がなく慌てた経験をお持ちの方も多いと思います。そこで今回は、申告書作成時に必要な情報を紹介したいと思います。中には日本へ帰らないと分からない情報もありますので、年末一時帰国される方は早めに用意されることをお勧めします。
 
 

  • 賃貸所得情報(日本の自宅を含む)

賃貸料、経費に関する情報が必要です。日本で20%の源泉税を徴収されている場合は3月15日までに日本での確定申告をお勧めします。

  • 自宅の住宅ローン金利
  • 固定資産税の支払い金額
  •  米国の認定団体への寄付に関する情報
  • 州外出張に関する記録

滞在地(州)、滞在日、滞在日数、滞在地での勤務日数の情報が必要です。他州での州所得税申告義務の判定に使われます。

  • 米国外出張に関する記録

滞在地(州)、滞在日、滞在日数、滞在地での勤務日数の情報が必要です。居住者・非居住者の判断、外国税額控除の控除限度額の算出に使われます。

  • 利子・配当所得に関する情報

米国居住者の方は、日米両方の金融機関名、利子/配当所得額、源泉税額が必要です。日本の留守宅口座等で発生する利子所得額の把握は必ずしも容易ではないこともあります。その場合でも平均残高に利率を乗じる等の方法で、できる限り正確な数字を申告する必要があります。通常、日本における利子所得は「日本にて」20% の分離課税の対象となります。この20% 分離課税は米国赴任後は基本的に適用外となります。具体的には日本にて税務上の非居住者となり、米国居住者となった場合には「日米租税条約」に基づき10% の源泉税のみが日本にて徴収されます。実際には米国赴任後も 20% 分離課税の対象となっているケースが多く見受けられます。日本で受け取る利子は米国でも課税所得となるため、日本で支払われる税金は外国税額控除または所得控除の対象となります。しかし、本来 20% の税金を納める必要がない場合には税額控除、所得控除のいずれも控除額は 10% に限定されることになります。日本の金融機関に所定の通知を行うことにより 20% から 10% への税率変更が可能です。

  •  納税者番号申請に必要な書類

暫定規定ですが、納税者番号申請のための本人確認書類の要求基準が非常に厳しくなりました。家族で納税者番号が必要な方は、申請のための本人確認書類として身分証明書発行者による認証手続きを受けた身分証明書(パスポート等)のコピーが必要になる可能性があります。原則規定は、2013年までに最終化される予定です。

  • 米国外銀行/金融口座

米国外にある「全銀行口座、投資口座、保険も含む」口座の残高合計が年間に一度でも$10,000を超えていたことがある場合は、$10,000 を超えている口座だけでなく、$10,000以下の口座を含む「全て」の口座について、金融機関名・住所・口座番号・年間最高残高などの情報開示が必要です。開示の対象となる金融口座は、預貯金口座、Mutual Fundを含む証券口座、現在価値(満期・解約返戻金のある場合など)のある保険・年金口座などです。また、勤務先を通じて開設している口座、例えば社内預金・持ち株会・財形・共済年金・確定拠出型年金なども、開示対象に含まれます。 

高額所得者が恩恵を受けていたブッシュ減税法が年内をもって失効されます。オバマ大統領が再選され、現在議会ではこの減税法の失効を引き伸ばすべきかの協議が行われています。新税法案については、来年2月号で紹介しようと思います。

 

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