寄付控除

 

東日本での大震災で、アメリカに住む私たちにできることの一つに慈善寄付があると思います。寄付をされる方の中には、寄付金の所得控除について気になっている方もいらっしゃるようですので、今回は慈善寄付控除について触れてみようと思います。

Q. 寄付をすると節税になるのでしょうか?

A. 答えは、『節税になる方とならない方がいる』です。アメリカの所得税の計算は、所得の合計額から諸控除を差し引いて課税所得を算出し、税率を適用して税額を決めます。所得控除方法には、概算額控除と項目別控除の二種類があり、そのうちの有利な方法を選択して控除できます。項目別控除には、固定資産税、消費税、支払利子などがあり、慈善寄付金も控除項目の一つに含まれています。概算額控除の金額は、2011年度については、夫婦合算申告者の場合$11,600、独身と夫婦個別申告者の場合$5,800となっています。従って、項目別控除額が概算額控除額を超えた場合に限り、寄付をする事により節税効果があると言う訳です。もちろん、皆様の多くが節税目的でご寄付されている訳ではないと思いますので、この情報はご参考までに。

Q. 金銭以外の物の寄付も控除できると聞いたことがありますが、控除額はどのように求めればよいのでしょうか。

A. 原則、控除可能な金額は、寄付をした日の寄付品の市場価格です(例外もありますので、高価な資産をご寄付される場合はご注意を)。市場価格とは、例えば、寄付した日にガレージセールなどを行った場合に売れるであろう金額、または、リサイクルショップで売っているであろう金額のことです。これはあまりにも抽象的であるため、控除額の申告でお困りの方も多いと思います。そこで、一般的なガイダンスを Salvation ArmyGoodwill のサイトから入手することができます。また、衣類や家具などの寄付を控除するには、保存状態が良い物品でなければいけないと規定に書かれていますのでご注意を。

Q どの団体に寄付をしても控除できますか。

A.  寄付金は無条件に控除の対象となるのではなく、寄付を受取る側がIRSより適格団体と認定されている場合に限り認められています。米国連邦税法上、特定の米国内の宗教、慈善、文化、教育団体が適格と認定されており、それら団体への寄付金が控除の対象となります。適格団体は以下の IRSのサイト より検索することが出来ます。ちなみにダラス日本人会とDFW日米協会も適格団体として認定されています。

それではいったいどの団体が不適格なのでしょうか。結論から言えばIRSより適格と認定されていない団体という事になります。前記でも申し上げたとおり、米国内の団体を対象としていますので、海外の団体への寄付は基本的には認められていません。しかしながら例外もあり、ごく少数ですがIRSより適格と認定されている海外の団体もあります。現在、日本国内の団体で適格と認定されているのは9団体にとどまっており、残念ながら日本赤十字社はその9団体に含まれていません。

Q 控除はどの年に可能でしょうか。

A.  寄付金に対する控除対象期間は、寄付を受け取る側の会計年度に関係なく、寄付をした側の課税年度(個人の場合は、カレンダー・イヤー)の年によって決まります。したがって、今回の東日本大地震に対する寄付金は2010年度の申告ではなく、来年の(2011年度)申告で控除の対象となりますのでご留意ください。また、クレジットガードなどで寄付をした場合には、実際にカード会社に支払いを済ませた日ではなく、寄付をした金額がカードにチャージされた日を寄付日として認識されます。

Q 寄付金に対する領収書、証明書は必要でしょうか。

A. 通常$250以上の寄付額については、寄付先の団体から寄付内容を明記した領収書の入手が必要となってきます。ただし領収書は申告書に添付する必要は無く、監査や調査が入った場合に証明書として提出する必要がありますので大切に保管して下さい。寄付額が$500を超える物品の場合は、様式8283を申告書に添付する事が義務付けられており、さらに寄付額が$5,000 を超える場合は、鑑定書を添付する必要があります。

 

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