住宅にまつわる税務(その①)

7月 3, 2017

 

昨今の企業本社移転により活気に沸く北テキサス。それに伴い経済活動が活発化し、就職口が増えたりサービス業なども充実したりと人口流入の恩恵を容易に実感できると思われます。大量の移住者に対応すべく至ることろで住宅やアパートの建設ラッシュも起こっています。今月は住宅にまつわる税務事項を話したいと思います。

 
節税効果の違い

「家を購入すれば節税を行える」、誰もが一度は耳にする言葉ですが果たして実際にはどうなのでしょうか。結論から言うと「節税効果を得られる場合とそうでない場合がある」となります。それでは何故両者のように取り扱いが異なるのでしょうか。それは同じ家を購入した場合でも購入目的や購入手段によって節税効果を得られる条件が異なってくるからです。マイホームとして購入するのか、それとも投資物件として購入するのか。現金一括かまたはローンを組むのか。購入目的や手段が異なる事でそれぞれ控除できる条件も異なってきます。

通常、個人所得税を申告する際に課税所得に対しいろいろな控除が認めれれています。代表的な控除項目として世帯人数に対して与えられている人的控除 (Personal Exemption) と申告身分別に与えられる標準控除 (Standard Deduction) が挙げられるでしょう。後者の標準控除は申告身分別に控除額が設定されており独身の場合 $6,350、夫婦合算では $12,700 となります。(2017年度申告)

標準控除とは別に項目別控除 (Itemized Deduction) と呼ばれる控除もあり、納税者は標準控除と項目別控除の何れかを選択する事が認められています。項目別控除とはその名のとおり項目別に控除を取る事が出来、状況により控除可能な金額も異なってきます。住宅購入に関連する費用が控除として算入できるのが項目別控除で、冒頭の「家を購入すれば節税を行える」発想はこの控除ルールから生まれたのでしょう。

 
直接的な節税効果

約20以上の項目が控除として認めれれていますが、住宅ローン(支払利子)と固定資産税もその項目として含まれています。固定資産税額は年々上昇する傾向にありますが、住宅ローンの支払利子は元金が減るにつれて少なくなっていきます。またローンを組まずに現金で一括購入した場合には、支払利子は全く発生しません。前述で標準控除と項目別控除の何れかを選択できると言いましたので、簡単な例題をもって説明したいと思います。

購入したマイホームの住宅ローンの利子額が $5,000、住宅に対する固定資産額が $6,000 と仮定した場合、項目別控除の総額は $11,000 となります。(その他の項目を考慮しない)家の持ち主であるAさんが夫婦合算申告を行った場合、標準控除の額 $12,700 が項目別控除の額 $11,000 より大きいため結果的に標準控除を選択した方がより効果的になります。逆にAさんが独身の場合、項目別控除を選択する方がメリットがあると言えるでしょう。

 
間接的な節税効果

項目別控除を選択する場合、住宅ローン(支払利子)と固定資産税以外の項目も控除できるためより一層節税効果を得る事が可能となります。その他の主な項目として車両登録税(動産税)、売上税や州所得税、寄付金などが挙げられます。個人所得税申告とは直接関係ありませんが、住宅をマイホームとして購入した場合、固定資産税額を一定額免除できるHomestead Exemptionも申請する事が出来ます。