消費税(その1:免税ショッピング)

 

皆さんもよくご存知の通り、日本では消費税に関する法案は内閣で提案され、国会で審議された後に法令として施行されます。施行された消費税は国家レベルの法令であるため、47都道府県全ての地域に同じ税率が適用されます。米国では国家レベルの消費税が存在せず、消費税に関する法案は各地方自治体(州・市・特別地区)により決定されるため、同じ金額の物を購入しても、購入する場所(州・市)によって消費税額が変わります。今月はユニークな消費税関連の情報を主にテキサス州を中心にご紹介いたします。

テキサスでは個人所得税が存在しないため、消費税率が他の州に比べやや高めに設定されています。消費税率を全米の主要都市別で見るとシカゴとロサンゼルスの9.75%が最も高く、次いでサンフランシスコとシアトルの9.5%、フェニックスの9.3%、ニューオーリンズの9.0%、ニューヨークの8.875%となっており、ダラスとヒューストンの8.25%(州税6.25%, 地方税2.00%)が続く形となっています。

米国で一番消費税率が高い都市はアリゾナ州Tuba Cityの13.725%で、$7の買い物に対しの約$1の消費税を納める計算になります。逆にデラウエア、モンタナ、ニューハンプシャー、オレゴンの4州では消費税がありません。購入する金額が高額になればなるほど、それに比例して消費税も上がるので消費者としてはなるべく税率の低い地域で買い物をしたいのは当然だと思います。そういう消費者の気持ちに配慮してテキサスとルイジアナでは観光客の誘致と集客促進を狙い、ある一定条件を満たせば消費税を還付するというユニークなプログラムがあります。

「Tax Free Shopping」として一般的に知られるこのプログラムには、現在のところ約 4,500店舗以上の小売店が加盟しており、渡航30日以内に品物を米国外に持ち出す目的で加盟店から購入すれば、後述の手続きを行うことにより支払った消費税の還付を受けることができます。日本人旅行客に人気のあるCoachはまだ加盟していませんが、Neiman Marcusや Macy’sのような大型デパートがプログラムに加盟しているため、それらのデパートでCoachなどの非加盟のブランドを購入することにより消費税の還付を受けることができます。(加盟店のリスト

現在のところ加盟店も年々増加の傾向にあり、特にメキシコと中国からの観光客がこのプログラムを利用し買い物をされているそうです。還付請求手続きは出発当日に限らず、渡航前30日以内であればいつでも行うことが出来、次の必要書類を代理店に提出し手続きを行います。消費税の合計額が一店舗に付き $10未満の場合はこのプログラムを利用することが出来ませんのでご留意ください。

 
 
[ 還付に必要な書類 ]

  • パスポート
  • アメリカ国外への搭乗券/フライト情報(e-ticketでも可能)
  • レシート(原本のみ、コピー不可)
  • 購入品目

還付請求には手数料が掛かるため、手元に戻ってくる金額は手数料を引いた後の金額になります。また手数料は還付の受け取り方法によっても異なりますのでご留意ください。

 
 
還付受取方法

受取方法

還付受取日

手数料

備考

 現金

当日

(手渡し)

 還付額の50%
  • 還付上限額がるため$1,818以上の買物をした場合は、現金で還付を受け取ることは不可
 小切手

3~4ヶ月

(郵送)

 還付額の35%
  • 手数料も現金受け取りに比べ小額で上限もないが、払戻しに時間がかかる
  • 日本への郵送も可能だが、外国の小切手であるため、換金に手数料がかかる
 PayPal

3~4ヶ月

(電子振込)

 還付額の35%
  • 手数料も現金受け取りに比べ小額で上限もないが、払戻しに時間がかかる

 
 
還付請求場所

場所

営業時間

備考

 North Park Mall
  • 月~土:午前10時~午後5時
  • 日曜日:午後12時~午後5時
  • 小切手
  • PayPal
 ダラス空港
  • 月~金:午前6時~午後9時
  • 土~日:午前9時~午後9時
  • 小切手
  • PayPal
  • 現金での還付可

 

 

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