学費積み立て

 

医療費と同じく頭を悩ませるのが学費の高騰だと思われますが、読者の皆様はどのように対処されていらっしゃいますか。ほとんどの学校が新学期を迎える時期ですので、今月は学費積み立てプランについて話をしたいと思います。

 
529プランとは

529プランとは州政府や大学などの教育機関によって運営される学費積み立て制度で、学費貯蓄の促進を目的に1996年に制定された優遇税制です。正式名称は適格教育費プログラムとなっていますが、税制を規定した内国歳入法529項の番号を冠して、一般的に529プランと呼ばれています。

 
制度を採用してプログラムを導入するかの判断は各州に委ねられていますが、現在ではほとんどの州で529プランまたは類似した学費積み立てプランが導入されており、取り扱い条件はそれぞれ州によって異なります。

 
529プランの種類

529プランには大きく分けて前払いプラン (Prepaid Tuition Plan) と貯蓄プラン (Savings Plan) の2種類があり、州政府は何れのプランも導入する事が認められていますが、教育機関は前者のプランのみ導入する事が認められています。

 
① 前払いプラン (Prepaid Tuition Plan)
前払いプランは授業料の単位数を現在の価格で購入し、後日その単位数を使って受講するプログラムです。授業料の前払いは年間または単位別に行う事ができ、後年学費の変動に左右されないメリットがあります。

 
② 貯蓄プラン (Savings Plan)
貯蓄プランは 401K やその他の年金積立に似ており、株や証券などの金融商品に投資し、学費を貯蓄するプランです。プラン加入者は各金融機関が提供する金融商品の中から投資先を選択し、資金を運用するため経済動向や市場に左右されるリスクがあります。

 
529プランの利点

プランへの出資金は所得控除できませんが、その元金をもとに得られた収益は非課税扱いとなるため、長期でプログラムを利用した場合はかなりの節税効果を得られる事が可能です。制度を利用して積み立てた学資を非課税扱とするためには、アメリカの大学や専門学校などの高等教育で発生した適格教育費に使う必要があり、それ以外の費用に対して資金が引き出された場合は、所得の一部として課税されるばかりでなく10%の追徴税が課せられますのでご注意ください。

 
[ 適格教育費 ]

  • 授業料、教科書、備品
  • 寮費、学食費
  • パソコン、周辺機器
  • ソフト、通信サービス料金(インターネットなど)

 
その他の特徴

529プランは居住している州以外でも口座を開設する事ができ、適格教育費であればどの州の学校でも資金を運用する事が認められています。つまりテキサス在住の方が、ニューヨーク州で口座を開設し、子供をワシントン州の学校へ通わせる事ができます。ただし州ごとにプランの取り扱いが多少異なる場合があるので、口座を開設する時には内容を確認する必要があります。

 
一般的に親や祖父母が子や孫のために529プランへ出資を行いますが、出資資格に制限が無いため家族以外の第三者でも出資が可能となっています。また所得制限や開設する口座数に制限が無いため、複数の口座を開く事が可能です。

 
通常、口座を開設した時点で受取人を指定しますが、後日何らかの理由により口座名義の受取人が学資を必要としない場合は、税法上親族と定義されている間柄であれば自由に受取人を変更する事が認められています。また受取人に年齢制限が無いため、必ずしも自分の子供を受取人に指定する必要が無く、親や兄弟、さらには自分自身を受取人として口座を開設する事ができます。

 

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