外交官免税カード

 

職種に関わらず日々の業務をこなしていく上で新しい発見に胸を躍らせたり、無知または未熟さに故に気を落としたりと、仕事を通していろいろな経験をされると思います。それら経験のきっかけを作ってくれる方も多様でそれが先輩、同僚または後輩であったり、時には同業者であったりと人それぞれ様々ですが、やはり一番多くきっかけ(チャンス)を作ってくれるのはお客様ではないのでしょうか。今月はお客様に学習する機会を与えてもらった経験について話をしたいと思います。

 
きっかけ(チャンス)

職業柄いろいろな方からさまざまな質問や問い合わせを受けることがありますが、なかには聞いた事も無い内容の質問を受ける事もあり、受話器に神経を集中する事も少なからずあります。

先日、某飲食業のお客様から「免税カードの対処法を教えて欲しい」と連絡を受け、何の事かと話を聞いていると「外交官が支払の際に免税カードを提示した場合どう対処すればよいのか」という内容の質問を受けました。もちろん外交官に会った回数は片手で数えられる程度で、ましてや飲食業を営んでいるわけでもないので初耳の事で正直のところ返答どころか、状況の詳細を書き留める事で精一杯でした。

 
カードの種類と免税範囲

時々耳にした事があるかと思いますが、外交官は派遣先国で「外交官特権」と呼ばれる特別な権利が与えられており、様々な面で特別扱いを受ける事が認められています。今回紹介をします免税措置もその特権の一つとして認められています。

外交官免税カードは四種類あり、一目で区別が出来るようにカードの表に動物(Owl, Buffalo, Eagle, Deer)のロゴが記されています。またカードによって免税範囲がそれぞれ異なり、免税の対象項目は各カードの裏面に記載されています。
(カードのサンプルはこちら

 

  • Owl(フクロウ) - このカードは公務を目的とした消費に対し上限なしで消費税および宿泊税が免除扱いとなります。
  • Buffalo(バッファロー) - このカードは公務を目的とした消費に対し上限付きで消費税および宿泊税が免除扱いとなります。
  • Eagle(鷲) - このカードは私用を目的とした消費に対し上限なしで消費税および宿泊税が免除扱いとなります。
  • Deer(鹿) - このカードは私用を目的とした消費に対し上限付きで消費税および宿泊税が免除扱いとなります。

 
情報管理と保管

テキサス州で免税措置を受けるには支払の際にカードを提示する必要があり、提示されない場合は、通常通り税金が徴収される事となっています。また後日カードを提示しても過去の請求に対して税金の還付を受ける事は出来ません。税金を徴収する側は、カードの両面をコピーして保管する事が義務付けられいますが、カードの有効性を確認する必要はありません。

 
「お客様が成長をさせてくれる」

それにしても動物のロゴを用いてカードを簡単に識別出来るように工夫するところはアメリカらしいと感心しました。そしてお国柄、国鳥の鷲も外せないのでしょうね。

仕事を一緒にさせて頂いている弁護士の方が口癖のようにする言葉があります。「お客様が成長をさせてくれる」と。今回は外交官免税カードを一つの例として挙げましたが、このように鋭い質問を投げかけいろいろな視点から再考察せざる終えない機会を与えてくれているのは確かにお客様だと実感すると同時に感謝の念に耐えません。引き続きこれからも会計士として成長させてくれるきっかけ(チャンス)を頂ければ幸いです。

 

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