社会保障制度

 

年金はしばらくの間自分にはあまり関係の無いものだと思っていましたが、ちょうど2年前に起こったある出来事が理由で社会保障制度について調べる機会がありました。先月は社会保障給付金の調整額について話しをしましたので、今月は社会保障制度の概要について話をしたいと思います。
 

社会保障制度の歴史

社会保障制度は1935年8月14日に当時の大統領であるフランクリン・ルーズベルトの署名をもって法律化されました。社会保障制度が導入された当初は老齢年金給付のみが目的でしたが、その後数回改定され1939年に遺族年金給付、1956年に障害年金給付がそれぞれ追加されました。

社会保障制度の導入と共に給付金の資金を調達する事を目的に新たに給与税 (Payroll Tax) も設けられ、1937年から徴収が開始されました。現在の税率は 12.4% となっており、税前給与額に対し雇用者と被雇用者がそれぞれ半分ずつ負担し収める事が義務付けられています。また給与税の取り扱いを明記した法令 (Federal Insurance Contributions Act) の頭文字を取って俗にFICA税と呼ばれる事もあります。
 

給付金の種類

給付金は大きく分けて老齢年金、遺族年金と障害年金の三つに区分されます。老齢年金はその名のとおり退職された方を対象とした給付金となっていますが、条件を満たせば退職された方の配偶者、子供なども給付金を受ける事が出来ます。

退職年齢は生まれた年によってそれぞれ異なり、1960年以降生まれの方の退職年齢は67歳に設定されています。生まれた年に関係なく最短62歳で受給を開始する事が可能ですが、受給額が最大 30% 減額されますので受給開始は慎重に考慮する必要があります。また逆に受給開始を最長70歳まで延期する事により受給額の追加上乗せを受けることも可能です。

遺族年金は、残された配偶者の他に条件を満たした子供、またその両親も受給する事が可能で、配偶者が支給を受ける場合、60歳以上である事が条件となっています。ただし、16歳以下の子供または障害を持った子供を養っている場合、配偶者が60歳以下でも支給を受ける事が認められています。また配偶者本人が障害を持っている場合には、50歳以上であれば支給を受ける事ができます。障害年金は障害を患った本人の他に条件を満たしたその配偶者、子供などが支給の対象となります。
 

受給資格

老齢年金の受給資格を満たすためにはクレジットと呼ばれる労働単位を40クレジット以上得る必要があります。$1,220の給与所得につき1クレジット得ることが出来、年間最大で4クレジットを取得する事が出来ます。(2015年度基準)

受給資格を既に満たしている方は、社会保障庁のサイトにユーザー登録する事で過去の給与所得の記録および受給予想金額を確認する事が出来ます。ただし、受給予想金額は現在の法律および初めてクレジットを取得した年から現在までの情報を元に概算されていますので、より正確な受給金額は退職年齢が近づくにつれ把握出来るそうです。

ちなみに記録によると老齢年金受給第一号はオハイオ州在住のアーネスト・エーカーマンさんで、1937年1月に17セントが一括払いで給付されたそうです。冒頭の出来事についてですが、ご相談されたその方も無事給付申請を終え現在年金を受取っていると風の便りに聞きました。

 

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