自然災害

 

8月下旬にテキサス湾岸部を襲ったハリケーンハービー。災害に関する情報を共有させて頂きます。

 
申告書提出期限の自動延長

被災地に認定された地域に住んでいる方、または事業を行っている方々の申告書の提出期限が 2018年1月31日 に自動延長されることが発表されました。対象となる申告書は、2016年度個人所得税、法人所得税、第三および第四四半期給与税、予定納税などで、申告書の提出に加え追加徴税の納付期日も同時に延長されます。納付期限も延長されるため、延滞ペナルティーも発生しません。もしIRSから未申告または未納に対する延滞ペナルティーの通知が届いた場合には、IRSへ直接連絡を取ることで延滞ペナルティーを免除してもらう事が認められます。

10月1日時点では次の地域(郡)が被災地として認定されています。Aransas, Austin, Bastrop, Bee, Brazoria, Calhoun, Chambers, Colorado, DeWitt, Fayette, Fort Bend, Galveston, Goliad, Gonzales, Hardin, Harris, Jackson, Jasper, Jefferson, Karnes, Kleberg, Lavaca, Lee, Liberty, Matagorda, Montgomery, Newton, Nueces, Orange, Polk, Refugio, Sabine, San Jacinto, San Patricio, Tyler, Victoria, Walker, Waller, Wharton。

 
災害損失控除

申告書に様式 4684 を添付する事で災害による損失を控除(制限付き)する事が出来ます。通常、損害控除を申請する年度は損害が発生した申告年度に限られていますが、被災地に認定された納税者の場合、当該年度の申告を待たずに特別に前年度に繰り戻り修正申告を提出する事が認められています。前年度の申告を修正する事で、課税所得額を減らし所得税額の差額を還付金として請求する事が出来ます。また申告書1ページ目の上に「Texas, Hurricane Harvey」と明記する事で申告書の処理プロセスを優先的に進めてもらう事が出来ます。

 
災害対策

今回の災害を教訓として必要最低限の対策を取り、万が一の場合に備える事も重要でしょう。対策手段はいろいろ挙げられますが、誰でも直ぐに、且つ簡単に行える事項として次が考えられます。

 
家財道具や電化製品などの写真を撮る
保険の証拠としてレシートを保管する事がもちろん重要となりますが、それ以外の方法として、レシートや家財道具などを写真としてデジタルデータ化し、保管するのみならずSNS(フェイスブック、ミクシーなど)などを利用して写真をポストする事でほぼ永久にデータとして保存する事が出来ます。また何時でも何処からでもアクセスできるため、急を要する時などはとても便利でしょう。

 
遺言書を準備する
遺言書を準備していない場合、口座名義の方が亡くなった場合、銀行口座が一時凍結されることがありますので、緊急時に備えるためにも遺言書を事前に準備する事はとても重要と言えるでしょう。遺言書を準備していない場合、銀行口座へアクセスするためには弁護士を雇う必要があるため、遺言書を準備する事で無駄な出費(弁護士費用)を抑えることも出来ます。

 
電気のブレーカーを落とす(特に水害の場合)
止むを得ず避難が必要となる場合には、二次災害を防ぐため電気のブレーカーを落として避難するよう心がけてください。特に水害の場合、浸水により電気がショートし発火する恐れがありますので火事に注意する必要があります。

以上簡単ではありますが、いろは読者の皆様と共有したい情報をまとめさせて頂きました。被災地の復興、また被災された方々が早く日常生活に戻れるよう心より祈っております。

 

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