不動産(その1:投資形態)

 

トヨタがテキサス州に本社機能を移転してから早数年が経ちました。その他米国の企業もテキサス州へ移転または投資を行ったことで一躍注目を集める事になったテキサス州。その恩恵を受けるかの如く経済は右肩上がりで大量の人口流入が止まらず、それに伴い至る所で建設ラッシュが起こっています。今月は過熱している不動産業に着目した話をしたいと思います。

 
投資形態
テキサス州へ移住してきた方にはアパートやマンションなどを賃貸する方もいれば、一戸建てを購入される方もいると思われます。または、移住はせずとも過熱している不動産に投資を行う方もいる事でしょう。

不動産投資を行う場合、取得する方法によって適用する税法が異なるため、不動産の維持、管理、また売却をする過程でそれぞれ異なる税務手続きを行う事になります。つまり、不動産の購入段階で税効果が確定される事になるので取得方法(投資形態)を熟考する必要があります。不動産への投資形態は主に「直接投資」と「間接投資」の二通りが挙げられます。

 
直接投資
直接投資とは、投資家がアパートや一戸建てなどの不動産を直接購入する形態で、主に次の特性を持っています。

 
【メリット】

  • 固定した家賃収入が見込める
  • 不動産価値の上昇によって譲渡益が見込める
  • 管理費、固定資産税などの直接経費や減価償却費などを損金算入できる
  • 損失を日本の所得と相殺する事で日本の税金を軽減できる

 
【デメリット】

  • 初期段階で大きな投資資金が必要なため参入のハードルが高い
  • 日米両国で申告を行う必要がある(ネット課税を選択した場合。後号トピック)
  • 不動産管理を直接または間接的に行う必要がある
  • 流動性が低いため、売却したい時に直ぐに売却できない可能性がある

 
間接投資
間接投資とは、投資家がREIT (Real Estate Investment Trust) などの不動産投資信託、または不動産を運用している会社へ投資する事で間接的に不動産に関わる収益を得ます。つまり、不動産を所有する代わりに不動産業に特化した会社の証券や投資信託を購入する形態で、主に次の特性を持っています。

 
【メリット】

  • 少額で投資が可能なため参入のハードルが低い
  • 投資家として米国で所得税を申告する必要が無い
  • 不動産管理の心配をする必要が無い
  • リスクを出資金の範囲以内に抑える事ができる
  • 直接投資に比べ流動性が高い

 
【デメリット】

  • 実際に不動産を所有するわけではない
  • 直接投資に比べ大きな大きなリターンは期待できない
  • 不動産リスクに加え、投資口の価格変動リスクがある

以上の点を踏まえ不動産への投資を行う場合、投資資金はもとより、不動産に対する経験や知識(介入度合い)、各投資形態の特性を理解した上で決定する事が望ましいでしょう。次号では購入時の注意事項を税務の観点で検証したいと思います。

 

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