テキサスとカリフォルニアの違い(その①)

 

先月は、活動拠点選択の重要性について大まかな説明をしましたが、今月は、個人レベルでの州別の違いを具体的に検証したいと思います。

 
所得税

まずテキサス州とカリフォルニア州の大きな違いと言えば、所得税が挙げられると思います。ご存知の通りテキサス州では州レベルで所得税を設けていないため、所得に対する課税は連邦のみとなっています。替わってカリフォルニア州では州レベルでも所得税を課税しているため、同じ所得に対し連邦と州の両方で課税される仕組みになっています。税率は所得の金額により9段階に分けられ(累進課税)、最高税率は12.3%となっています。(2015年度)また、1億ドルを超える所得に対して1%の追加徴税も課税される仕組みになっています。

 
最低賃金・雇用法

連邦政府で最低賃金は $7.25 と定められていますが、各州政府は独自の最低賃金を設定する事が認められているため最低賃金の設定金額は各州により異なります。カリフォルニア州の場合、最低賃金は $10.00 に設定されており、テキサス州は連邦政府の最低賃金を採用しているため $7.25 となっています。

従業員に対する雇用保護基準も州によりそれぞれ異なり、カリフォルニア州は基準を高く設定しているため従業員にとって雇用環境は良いと言えるでしょう。例えば、カリフォルニア州では消化できなかった有給休暇は次年度へ繰り越す事が義務付けられており、退職時には未消化分を支払う事も義務付けられています。病気休暇についてもカリフォルニア州は厳しく制定しており、30時間労働につき1時間の有給病気休暇を従業員に与える事も義務付けられています。テキサス州では前述の保障に対し州レベルで特に規定がされていないため、会社別の雇用規定により順守されているのが現状です。

 
生活費・購買力

同一職種に対する州別の平均給与額は(カリフォルニア州を100とした場合、テキサス州は70-75)、カリフォルニア州の方が上回っているため一見有利に映りますが、所得税が無い点、また物価や家賃などを考慮するとテキサス州での購買力 (Local Purchasing Power) が上回るためテキサス州で暮らす方がより豊かな生活が送れそうです。

 
固定資産税

固定資産税は州ではなく郡レベルで管理されているため州別での比較は行えませんが、固定資産税率を主な市別で比較すると、トーランスの 0.786% に比べダラスの税率は 2.186% と高めに設定されています。ただし固定資産税額は、控除後の評価額に税率を掛け算出されますので、査定額が高いカリフォルニア州の方が場合によっては高額の固定資産税を払っているケースが多々あるようです。

固定資産税額 = ( 評価額 – 控除 ) ✕ 税率

 
売上税・その他

先月号でも触れましたが、売上税を設定している45州のうち税率が一番高い州がカリフォルニアの 7.5% で、テキサスの税率は 6.25% となっています。(郡市町村の税率を除く)

ご存知の通りカリフォルニア州は環境保護に対する意識がとても高く、環境政策も他州に比べ厳しいものとなっています。近年、テキサス州の各都市でも同様な動きが見られ市レベルで環境保護に対する規則が制定されつつあります。ダラス市でも2015年1月1日に使い捨ての買い物袋1つに付き環境税として5セントが徴収されるようになりましたが、ビニール袋生産業者から強い抵抗を受け、市議会投票の結果、同年 6月8日に同条例が撤廃されました。

テキサス州とカリフォルニア州では税金を含めいろいろな点で異なりますが、こと環境保護に関していえばテキサス人の意識は明らかに低いのは否めません。

 

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