テキサスとカリフォルニアの違い(その②)

 

先月は、個人レベルでの税金・税法またその負担額の違いについて紹介をしましたが、今月は法人レベルでの州別の違いを具体的に検証したいと思います。

 
カリフォルニア州

一部例外もありますが、通常カリフォルニア州内で営利活動を行っているとみなされた法人はカリフォルニア州法人所得税申告を行うことが義務付けられています。また営利活動の定義はかなり広い範囲で適用されますので、実際にカリフォルニア州内で事業を行っていな場合でも申告義務が発生する場合もありますので、定義の内容を把握する必要は言うまでもありません。ちなみに現時点での営利活動の定義は次のとおりとなっています。

 
[ 営利活動 ]

  • カリフォルニア州で会社を設立した法人
  • カリフォルニア州での売り上げが年間 $500,000 以上ある、または総売り上げの 25% 以上がカリフォルニア州の売り上げにあたる法人
  • カリフォルニア州内の不動産・動産額が $50,000 以上、または総資産の 25% 以上をカリフォルニア州内に所有している法人(在庫も含む)
  • カリフォルニア州内で支払われた給与額が年間 $50,000 以上、または総給与額の 25% 以上をカリフォルニア州で支払っている法人

 
前述の条件を満たした法人は、カリフォルニア州で法人所得税申告を行う必要がありますが、カリフォルニア州の税務申告は全米50州の中でも複雑な部類に属するため、申告作業は一筋縄ではいきません。カリフォルニア州の法人所得税は主に次の特長があります。

 
[ 法人所得税の特長 ]

  • 税制が複雑で税率が高い(銀行・金融業者の税率は84%、その他の業者の税率は 8.84%)
  • 最低課税額が設定されているため、赤字決算でも毎年 $800 納める必要がある
  • 予定納税制度を設けているため、各四半期ごとに税金計算をし納付する事が義務付けられている
  • 当該年度が赤字決算の場合、累積赤字として翌年度以降の課税所得と相殺する事が可能
  • 税金は経常利益 (Net Income) に対して税率をかけて算出される
  • 申告期日は会計年度により変動する

 

テキサス州

テキサス州では個人所得税同様、法人に対しても所得税が設けられていません。ただし、州内での営業許可の一環として代わりにフランチャイズ税の申告を義務付けています。フランチャイズ税は一般的な所得税に比べ税法がシンプルで、かつ最低納付額が設けられていないため税金を全く支払わなくてもよい年もあります。

カリフォルニア州の法人所得税と課税方法が全く異なるため一概に単純比較は行えませんが、優遇税制が多々設けられているため、業種や売り上げの規模により有利に働くケースがある反面、赤字決算の年でも税金が発生するデメリットもありますので注意をする必要があります。

 
[ フランチャイズ税の特長 ]

  • 税制がシンプルで税率も低い(小売・卸売業の税率は375%、その他の業種の税率は 0.75%)
  • 総収入が$1,110,000 以下の場合非課税扱い(ただし申告をする必要はある)
  • 税額が $1,000 以下の場合、納付する必要が無い(免税)
  • 最低課税額また予定納税制度を導入していない
  • 累積赤字の概念が無いため、年度別の課税所得同士を相殺する事が出来ない
  • 税金は経常利益 (Net Income) ではなく粗利益 (Gross Margin) に対して税率をかけ算出される
  • 粗利益に対して課税されるため赤字決算の場合でも税金が発生する場合がある
  • 申告期日は会計年度に関係なく毎年5月15日

 

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