2016年度税制の主な改正事項

 

新年明けましておめでとうございます。毎年新年と共に訪れるのが個人所得税の申告ですが、読者の皆様は申告の準備をいかがお進めでしょうか。今月は毎年恒例となりました個人所得税に関する主な税制改正事項を紹介したいと思います。

 
外国金融口座開示書の提出期限変更

俗に FinCEN または FBAR と呼ばれる外国金融口座開示書の提出期限が、2016年度の申告分より6月30日から4月15日に変更となります。一見、提出準備期間が短縮されたように受け取られますが、今まで認められていなかった延長が可能となったため、期日までに延長申請を行う事で提出期限を10月15日まで伸ばすことが認められるようになりました。米国外在住の方の提出期限は自動的に2ヶ月延長され6月15日となりますが、延長申請を行う事でこちらの提出期限も10月15日まで伸ばすことが可能となります。

今回の変更により提出期日が個人所得税の申告期日と同じ日になるため、申告作業の整合性を図ることが可能となりますが、提出日(郵便書留)をもって申告を完了とする所得税に対し外国金融口座開示書は必着日をもって処理を行うため、時間に十分余裕を持って作業を進める事をお勧めします。また外国金融口座開示書は電子申告が義務付けられているため、新規で申告を行う方は事前に申告用口座を登録する必要があります。

 
人的控除・標準控除

2016年の人的控除額が一人当たり $4,000 から $4,050 へ増額されます。独身者、夫婦合算の標準控除額はそれぞれ $6,300、$12,600 と据え置きになりますが、世帯主の標準控除額は $9,250 から $9,300 へと増額されます。

 
自動車マイレージ控除

2016年度の自動車マイレージ控除額は1マイルに付き事業用途で54セント、通院・医療用途で19セントへとそれぞれ減額されますが、慈善事業用途は据え置きの14セントとなります。

 
代替ミニマム税基礎控除

あまり知られていませんが税金の計算方法には二通りあり、納税者は通常の計算方法で算出された税金もしくは代替ミニマム計算方法で算出された税金のどちらか多い方の金額を支払う仕組みになっています。代替ミニマム税基礎控除額とは、後者の代替ミニマム計算方法で算出された税金の控除額の事を指します。2016年の代替ミニマム税基礎控除額は、夫婦合算の場合 $83,400 から $83,800、夫婦個別申告の場合 $41,700 から $41,900、そして独身者の場合 $53,600 から $53,900 へとそれそれぞれ増額されます。

 
所得税の申告期日

通常、個人所得税の申告期日は4月15日となりますが、今年の4月15日が週末(土曜日)にあたり、なおかつ翌営業日の17日(月曜日)がワシントンD.C.の祭日 Emancipation Day (奴隷解放記念日)にあたるため、申告期日が18日まで繰り越されます。(申告期日が土日、祭日に当たる場合は、自動的に翌営業日に繰越される)ただし、前述の外国金融口座開示書の提出期限は変更無く4月15日となります。

もし万が一申告期日までに提出が間に合わないようであれば、Form 4868 を提出し延長申告の手続きを取れば6ヶ月の延長が認められます。ただし延長が認められるのは申告書の提出に限られているため、追徴金がある場合には4月18日までに納付する必要がありますのでご注意ください。

 

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